[動物とのふれあいを通して]

ある保護者の方のご厚意により、キンギョをいただきました。大きくなっていく過程を楽しみたいので、まだ数ミリ〜1センチ位の赤ちゃんキンギョをセレクトしました。水槽の前でへばりついて見入っているMくんの姿は素敵です。集中力を養うために一番いい教材なのではないかと思わされました。「きんぎょいた」「かわいい」いつの間にか言葉も出ています。

キンギョ

スズムシは、去年産んだ卵から孵(かえ)ったものです。みんなが飼育ケースの前に大勢集まるので、見ているのやら場所取りでケンカしているのやら・・・とにかく騒がしいので、スズムシたちは物陰に隠れてしまいました。そんな中、少しずつ大きくなって、8月3日(水)に子どもたちの前で「リーンリーン」と美しく鳴いたのでした。

スズムシ

先ほどのMくんには、もしかしたら保育園で嫌なことがあったり、辛いことがあったりしたときなどにキンギョやスズムシの前に立つと、気持ちが慰められるというような「心理的なサポート」という役割があるように思われます。

Mくんにとって、動物は話し相手です。そこには、深い愛着が存在していると思います。動物に愛着を持って接することで、将来は、思いやりを持ったり相手の立場に立って考えたりするといった共感性や、言葉を話さない動物の様子を細かく見るようになることから観察力が養われたりします。動物の気持ちや欲求などを推測する力も培われていきます。そして、いつの日か自分で飼育をするようになったら、自分の思い通りにならなくても世話を続ける必要があることから忍耐力がつき、動物の世話に対して大人から褒められることで達成感が得られる...といったことも考えられます。

また、大人は子どもに対して「言うこと聞けばおりこうさん」などと条件を付けて受容しがちですが、動物はそんな条件など一つも付けないで、育ててくれる子どもを受け入れてくれることでしょう。「無条件の受容」、それこそ必要不可欠な体験なのではないかと思います。

このようなことから、動物とのふれあいは子どもの精神面での発達に役立つと思います。

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